特定技能(SSW)「建設分野」にはどのような職種がある? 仕事内容をご紹介!

こんにちは、JAC(建設技能人材機構)の加納です。

在留資格(日本にすむ資格)のひとつである特定技能(SSW)の「建設分野」には、どのような仕事があるか知っていますか?
2022年に特定技能の「建設分野」でできる仕事の範囲が広がって、外国人のみなさんが働けるところもふえました。

ここでは、「建設分野」の種類や仕事の内容、「建設分野」の特定技能1号と特定技能2号になるための条件などをお話しします。

気になる人は、会社の人や在留資格「特定技能」になるお手伝いをしてくれる"送り出し機関"などに相談してみてくださいね。

※このコラムは外国人のみなさんがわかりやすいように「言いかえ」をしています。そのため、使っている言葉が他の資料や情報と違う場合があります。

外国人が働ける特定技能(SSW)「建設分野」とは?

特定技能は、日本でとくに人手不足の仕事で、外国人のみなさんに活躍してもらおうとつくられた在留資格(日本にすむ資格)です。

特定技能は、特定技能1号と特定技能2号の2種類があります。

特定技能で働ける仕事は、全部で12業種あります。
※特定技能1号と2号の違いは、このあとの『「建設分野」特定技能1号になるには』『「建設分野」特定技能2号になるには』で解説します。

特定技能「建設分野」の仕事の種類は、「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3つの区分に分かれています。
仕事の内容は、このあとでくわしく紹介します。

外国人が日本で働く制度には「技能実習」もあります。
技能実習と特定技能は、働き方に次のような違いがあります。

  • 「技能実習」は働きながら知識や技術をえるが、「特定技能」は働く業種に関する知識や技術が必要
  • 「技能実習」は家族は日本で一緒に住むことができないが、「特定技能2号の場合」は家族も日本で一緒に住むことができる

技能実習と特定技能の違いについては「特定技能制度とは?わかりやすく説明します!」でも、くわしくご紹介しています。
あわせて読んでみてくださいね。

特定技能(SSW)「建設分野」で働ける職種は? 仕事内容もみてみよう

特定技能「建設分野」の仕事の種類は、「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3つにわかれます。
3つの区分でできる仕事の内容を紹介します。

区分 仕事の内容
土木 型枠施工、コンクリート圧送、トンネル推進工、建設機械施工、土工、鉄筋施工、とび、海洋土木工、土木施設の新設・改築・維持・修繕など
建築 型枠施工、左官、コンクリート圧送、屋根ふき、土工、鉄筋施工、鉄筋継手、内装仕上げ、表装、とび、建築大工、建築板金、吹付ウレタン断熱、建築物の新築・増築・改築・移転・修繕・模様替えなど
ライフライン・設備 電気通信、配管、建築板金、保温保冷、ライフラインや設備の整備・設置・変更・修理など

技能実習の対象職種も、すべてふくまれています。
技能実習を修了した人も特定技能に移行しやすくなりました。

建設業の仕事がすべてどこかの区分に入っているため、外国人のみなさんが働ける仕事が増えて、いろいろな業務につくことができるようになりました。

特定技能(SSW)「建設分野」を取得する方法

「建設分野」特定技能1号を取得する方法と、「建設分野」特定技能2号を取得する方法を紹介します。

「建設分野」特定技能1号になるには

「建設分野」特定技能1号の在留資格をとる方法は2種類あります。

①技能評価試験と日本語試験に合格する
②技能実習2号、または3号から移行する

それぞれの方法を説明します。

①技能評価試験と日本語試験に合格する

「建設分野特定技能1号評価試験」または「技能検定3級」と日本語試験に合格する方法です。

【特定技能評価試験】
「建設分野特定技能1号評価試験」の合格が必要です。
業務区分「土木」「建築」「ライフライン・設備」のうち、希望する職種の区分の試験をうけます。

学科試験と実技試験があり、CBT試験(コンピュータを使った試験)で行います。

【技能検定3級】
技能検定は、建設や電気、食料品などさまざまな分野で、働く人たちがもつ技能のレベルを証明する「国の検定試験」です。
「建設関係」では、2023年1月現在、32種類の仕事で検定がおこなわれています。

技能検定は、外国人向けの試験ではなく、日本人も受験します。
特定技能1号になるには、3級に合格する必要があります。

【日本語試験】
「国際交流基金日本語基礎テスト」「日本語能力試験のN4以上」の、どちらかに合格する必要があります。

日本語試験については「外国人が受ける日本語能力試験とは?種類やレベルも紹介」で詳しく紹介しているので、よんでください。

②技能実習2号、または3号から移行する

技能実習2号、または3号 良好に修了(終わらせた)した人は、試験を受けないで技能実習から特定技能へ在留資格を変えることができます。

「技能実習2号、または3号を良好に修了」とは、技能実習を2年10か月以上修了し、次の(1)(2)(3)のどれかに当てはまる人です。

(1)技能検定3級に合格していること
(2)技能検定3級と同じむずかしさの技能実習評価試験(専門級)の実技試験に合格していること
(3)技能実習生を受け入れた企業がつくる「評価調書」があること

評価調書は、技能実習生が、実習中に学んだ技術や、どれくらい実習に出席していたか、実習中の態度やふるまいなどについて会社のひとが書いたものです。

「建設分野」特定技能2号になるには

特定技能2号の在留資格をとるには、つぎの条件が必要です。

  • 特定技能1号で班長として一定の実務経験があること
  • 「建設分野特定技能2号評価試験」または「技能検定1級」に合格すること

※班長とは、建設現場で2人以上の建設技能者を教えながら作業をし、工程を管理する人のこと。

「建設分野」の特定技能(SSW)外国人を受け入れるのはどんな会社?

まず、特定技能外国人が働ける会社は、「JAC(建設技能人材機構)」の会員になっている会社です。

わたしたちJACは、特定技能外国人の受入事業を行っている組織です。
日本で働きたい外国人のみなさんを、技能者として受け入れて育てるために、2019年につくられました。
外国人のみなさんが働きやすいか、約束した金額のお給料をもらっているか、などをチェックしています。

建設業では、いろいろな場所へ行って働きます。
そのため、外国人のみなさんが仕事で困らないように、指示をだしたり、教えたりする先輩や同僚が多くいます。

また、特定技能外国人を受け入れる建設会社は、次のような認定や資格をもっている会社です。

  • 「建設特定技能受入計画認定」を受けている
  • 「建設業許可」の資格をもっている
  • 「建設キャリアアップシステム」に登録している など

建設特定技能受入計画認定は、特定技能外国人のみなさんを受け入れるための計画や準備ができていることが、国から認められています。

建設業許可をもっていたり、建設キャリアアップシステムに登録している会社は、働く環境がととのえられていたり、会社の経営が安定していたりという特徴もあります。
外国人のみなさんだけではなく、日本人にとっても働きやすい会社であることも多いですよ。

建設分野で特定技能外国人を受け入れる企業は、このようにさまざまな準備をととのえています。
安心して、日本に働きに来てくださいね。

まとめ:特定技能「建設分野」の仕事の種類が増えて、外国人が働きやすくなりました

「特定技能」は、外国人のみなさんに、とくに働く日本人が少ない業種で働いてもらうための新しい在留資格(日本に住むための資格)です。

特定技能は1号と2号があり、1号は技能実習2号、または3号から移行することもできます。

特定技能の仕事は、「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3つの区分に大きく分類されています。
技能実習の業種も、すべてふくまれます。
そのため、技能実習が終わってからも、日本で働けますよ。

特定技能外国人を受け入れられるのは、JACに加入している会社だけです。
そういう会社は、みなさんが仕事で困らないように、指示や育成ができる先輩や同僚がいるので、安心してくださいね。

 

わたしたち JAC(ジャック)について

JAC(建設技能人材機構)は、日本の建設業ではたらくすべての特定技能外国人を支援する組織です。特定技能外国人を受け入れる企業と協力して、みなさんがはたらきやすい仕事の環境をととのえています。

また、みなさんが特定技能外国人になるために必要な試験をおこなっています!

そしてJACには、特定技能外国人に仕事をしてほしい会社から、たくさんの求人のおねがいがきています。

日本の特定技能ではたらきたいみなさんに、職種や希望にあった仕事をご紹介しています!

こまったことがあれば、相談してくださいね!

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