緊急地震速報が鳴ったら?大地震が来るかも?あなたはどうする?
こんにちは、JAC(建設技能人材機構)の加納です。
みなさんは、緊急地震速報を聞いたことがありますか?
日本は地震が多い島国です。
緊急地震速報は、強い地震が起こる直前に、大きな揺れが起こることを知らせるものです。
携帯電話(スマートフォン)から、緊急地震速報を聞いたことがあるという人もいるでしょう。
今回は、緊急地震速報が鳴ったら、どのように行動すればよいかを紹介します。
どのような放送が流れるのかや、ふだんからできる対策も紹介します。
「緊急地震速報」とは?
緊急地震速報は、強い地震が起こるときに、ラジオ、テレビ、携帯電話(スマートフォン)などから通知される警報です。
大きな揺れが起こると予想される地域にいる人に知らせます。
緊急地震速報が聞こえたら、すぐに強い揺れを感じることが多いです。
そのため、緊急地震速報が聞こえたら、すぐに自分の身を守る行動をとりましょう。
「自分の身を守る行動」とは、テーブルや机の下に入ることや、布団や座布団で頭を守ることです。
緊急地震速報は、専用の音(報知音)が鳴ります。
※通知設定が必要な携帯電話もあります
テレビ、ラジオ、携帯電話のほかには、住んでいる町の防災無線で伝えられることもあります。
危険を知らせる音なので、はじめて聞くと驚くかもしれません。
すぐに身の安全を守る行動がとれるように、YouTubeで緊急地震速報を伝える音を聞いて、知っておくとよいでしょう。
▼緊急地震速報の音
災害時に、すべての人が安全に行動できるための取り組み
1995年に発生した日本の大地震「阪神・淡路大震災」では、必要な情報を受け取れない外国人がたくさんいました。
そのため、阪神・淡路大震災をきっかけに、日本では「やさしい日本語」がつくられました。
やさしい日本語とは、外国人でもわかりやすいように、簡単にした日本語のことです。
◎普通の日本語
けさ7時21分頃、東北地方を中心に広い範囲で強い地震がありました。大きな地震のあとには必ず余震があります。引き続き厳重に注意してください。
◎やさしい日本語
今日 朝 7時21分、 東北地方で 大きい 地震が ありました。大きい 地震の 後には 余震<後から 来る 地震>が あります。気をつけて ください。
※引用:東京都 「やさしい日本語」について
たとえば、やさしい日本語を使って、災害時に使える案内や指差しでコミュニケーションが取れるボードを作ることができます。
コミュニケーション支援ボードを印刷しておくと、地震でけがをしたときなどに、病院や人にしてほしいことを伝えやすいです。
また、外国人向けの災害情報提供サービスに「Safety
tips」という、スマートフォンのアプリがあります。
地震、津波、台風、熱中症など、災害の情報を携帯電話に知らせてくれます。
ぜひ使ってみてください。
緊急地震速報が鳴ったらどう行動するべき?状況別に紹介
緊急地震速報が鳴ったら、次のような行動をとるのが基本です。
- 驚かない、慌てない
- 地震の揺れが止まるまで、物などを使って頭を守る
- 窓や倒れそうなものから離れる
外国人のみなさんは、地震に慣れていません。
だから、驚く人が多いです。
地震に驚いて、慌てて外へ飛び出してしまったり、倒れやすいものにしがみついてしまったりするのは、とても危険です。
地震が来たときにどのように行動すればよいかを知っていれば、落ち着いて行動ができます。
緊急地震速報が鳴ったときに、どう行動するべきか、状況別に紹介します。
家の中にいるとき
- テーブルの下や机の下に逃げて、物などを使って頭を守る
- 窓や大きな家具から離れる
- 慌てて外に飛び出さない
- 料理中など、火を使っているときは、すぐに消す。火から離れている場合は、揺れがおさまってから消す
- ドアを開けて避難できるようにしておく
もし、地震でけがをして、動けないときは救急車(電話で119)を呼んでください。
痛みの伝え方についても知っておくと安心です
店の中にいるとき
- 慌てないで、店員の指示に従う
- 店員からの指示がないときは、その場で物などを使って頭を守る
- 窓、ガラス、鏡、倒れそうなものから離れる
- 落ちてきそうなものがあるときは、その下から離れる
- エレベーターを使わない
店では、出口や階段に大人数で集まると危険なので、慌てないで、店員の指示を聞いて避難しましょう。
エレベーターに乗っているとき
- すべての階のボタンを押して、開いた階ですぐに降りる
屋外(建物の外)にいるとき
- ブロック塀、自動販売機、電柱、街灯、大きな木、看板、窓ガラスなどから離れる
- 上から落ちてくるものに注意しながら建物から離れる
▼ブロック塀(日本の家によく見られる塀)
山やがけの近くにいるとき
- 大きな石が落ちてくることがあるので、できるだけ遠くへ離れる
海や川の近くにいるとき
- 津波や川の水があふれる危険があるので、遠くへ離れ、高い場所へ行く
- 津波警報が解除されるまで海や川には近づかない
車に乗っているとき
- 地震がおさまるのを待つ。慌てて車の外に出ない
- ハンドルをしっかり握る。ゆっくり速度を落とす
- 周りの安全を確保して、ゆっくり停める(できれば道路の左に寄せる)
- 車を置いたまま避難する場合は、エンジンは必ず止める
- 車を置いたまま避難する場合は、窓を閉める
- 車を置いたまま避難する場合は、鍵をさしたままにする
- 車を置いたまま避難する場合は、ドアロックはしない
- 車を置いたまま避難する場合は、車検証や財布などを持って出る
電車やバスに乗っているとき
- つり革や手すりにしっかりつかまる
- 電車やバスが停まっても、慌てて外に飛び出さない
- 地震がおさまった後に、乗務員の指示に従い、避難をはじめる
ふだんからできる安全対策も知ろう
日本は地震が多い島国です。
いつ地震が起こっても、安全に避難ができるように、ふだんから対策や準備をしておくことが大切です。
家の中の安全対策をする
家具やテレビ、冷蔵庫など、倒れやすいものを固定してください。
窓ガラスには、ガラスが割れたときに飛び散らないようにする「飛散防止フィルム」を貼るとよいです。
避難訓練に参加する
地震が起こったときに、どのように行動するとよいかを確認するために、日本では避難訓練が行われます。
学校や会社、町内会などが行うことが多いです。
避難経路の確認や、非常食の作り方などを教えてもらえることもあります。
機会があれば、参加することをおすすめします。
自宅から避難をするときの注意点を知っておく
津波の危険があったり、家が壊れてしまった場合は、避難所へ行きます。
避難所へ行くときには、次の2つのことに注意しましょう。
- ガスの元栓を閉める
- 電気のブレーカーを切る(電気がつかないようにする)
電気のブレーカーは、玄関や廊下、キッチンの上などに設置されています。
一番左側のつまみを下にずらして、ブレーカーを切ります。
避難場所や避難経路(道順)を確認しておく
住んでいるところのハザードマップ(防災地図)を確認しておきます。
住んでいるところの役所のWebページに掲載されていることが多いです。
地図を見ながら実際に歩いて、確認しておくと安心です。
家族や友人と、集まる避難場所や連絡の方法を確認しておくことも重要です。
避難に必要な道具を準備しておく
地震が起こると、ガスや電気、水道が使えなくなることがあります。
避難場所に行っても、食べ物や飲み物が届くのは数日間かかります。
数日分の飲み物・食べ物を人数分、準備しておきましょう。
ほかには、懐中電灯やティッシュペーパー、下着、衣類、ラジオ、女性の場合は生理用品なども準備しておきます。
避難をするときは、手には何も持たないのが安全です。
荷物は両手があくように、リュックサック(バックパック)などに入れます。
Jアラートについても知っておこう
Jアラートとは、主に北朝鮮から発射される弾道ミサイルが日本を通過したり、近くに落ちたりする可能性がある場合に鳴る警報です。
住んでいる地域の防災無線や、携帯電話(スマートフォン)に緊急速報メールが届きます。
▼防災無線受信機から流れるJアラートの警報音
Jアラートが鳴ったら、外にいる場合は、できるだけ頑丈な建物か、地下に逃げます。
屋内(部屋の中)にいる場合は、窓から離れた場所に移動します。
近くに避難できる場所がないときは、物などを使って頭を守ってください。
まとめ:緊急地震速報が鳴ったら落ち着いて身を守る行動を。ふだんの準備も大切
大きな地震が起こったときには、緊急地震速報が出されます。
テレビやラジオ、携帯電話で通知されます。
緊急地震速報が鳴ったら、すぐに大きな揺れが来ます。
慌てず、落ち着いて、身の安全を確保しましょう。
部屋の中にいるとき、海や川の近くにいるときなど、地震が来るときにいる場所で対応は変わります。
ただし、共通して言えるのは、慌てず落ち着いて行動することや、頭を守ることです。
日本は地震が多い島国なので、ふだんから対策や準備をしておくことも大切です。
家の中の安全対策、避難場所や避難する道の確認、避難するときに持って行くものの準備は、今からできます。
まだ、緊急地震速報を聞いたことがない人は、動画で聞いておきましょう。
鳴ったときに慌てずに行動できます。
※このコラムは2023年8月の情報で作成しています。
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