日本の自転車の交通ルールがわからない!交通ルールや注意点を紹介

こんにちは、JAC(建設技能人材機構)の加納です。

移動に便利な自転車。
日本で自転車に乗りたいという人もいるのではないでしょうか。

日本で自転車に乗るときは、交通ルールを守りましょう!
交通ルールを守らないと、罪になるときもあります。
相手にケガをさせたり、自分がケガをする危険もあります。

安全に自転車に乗るために、日本の自転車の交通ルールを紹介します。

日本での自転車の交通ルールがわからない!基本の交通ルールを知ろう

日本には、「自転車安全利用五則」という自転車のルールがあります。

次の5つのルールを守りましょう。

  1. 基本的に車道の左側を走る
  2. 一時停止マークがあったら停止する
  3. 夜はライトをつける
  4. お酒を飲んでいるときに自転車に乗らない
  5. ヘルメットをかぶる(努力義務)

これらのルールに違反をすると、罰金刑や懲役刑※を受けることがあります。
※懲役刑:一定期間、刑務所で強制労働につかせる刑罰のこと

5つのルールについて、それぞれ説明します。

1.基本的に車道の左側を走る。歩道を走る場合は歩く人を優先する

日本では、自転車は「軽車両」と言って、車の仲間として扱われています。
そのため、基本的には車道の左側を走ります。

ただし、次の1~3の場合は、歩道を走っても良いです。

  1. 道路標識や道路標示で自転車が通ることを許可されている
  2. 13歳未満の子ども、70歳以上の高齢者、身体の不自由な人
  3. 車道や交通の状況で、車道を走るのが難しい場合

1.の道路標識や道路標示は、次のようなものです。
道路標識や道路標示

3番目は、道路の工事をしている、車が停まっていて走れない、車がたくさんいて走れない、道路がせまいなど、危険な場合です。

また、自転車で歩道を走る場合は、歩く人が優先です。
走るときは車道に近いほうを走ります。

2.一時停止マークがあったら停止する

「止まれ」という一時停止マークがあったら、停止線の前で一度停止します。
左右の安全を確認してから、進みます。

▼一時停止マーク
一時停止マークこのルールを守らない場合、3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金が課せられる可能性があります。

3.夜はライトをつける

夜暗くなったら、必ずライトをつけましょう。

ライトをつけていないと、自動車やトラックなどから自転車が見えにくくなるので接触事故につながる恐れもあり、とても危険です。
安全のため、夜は自転車のライトをつけて走りましょう。

夜にライトをつけずに自転車に乗ることは、警察官によく注意される自転車の交通ルール違反となります。
5万円以下の罰金を課される可能性があります。

4.お酒を飲んでいるときに自転車に乗らない

お酒を飲んで自転車を運転すると、「飲酒運転」になります。
お酒を飲んでいるときは、絶対に自転車に乗ってはいけません。

自転車の飲酒運転は、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられる可能性があります。

5.ヘルメットをかぶる

2023年4月1日から、自転車に乗るときのヘルメット着用が努力義務化※されました。
※努力義務:可能な限り、できるように努力すること。

自転車に乗るときは、年齢に関係なく、すべての人がヘルメットを着用するよう求められています。

他にも!日本で自転車に乗るときに注意が必要なルール

bicycle-traffic-rules_03.jpg

「自転車安全利用五則」で、基本的な自転車の交通ルールを紹介しました。

他にも、気をつけなければならないルールがあります。

例えば、次に紹介する7つの乗り方は、してはいけません。
他の人の迷惑になったり、事故やケガなどの危険につながったりする可能性があるためです。

①横に並んで走る

自転車は1列で走ります。
横に並んで走るのは法律違反です。

横に並んで走っていた場合、2万円以下の罰金または科料※が課せられる可能性があります。
※科料(かりょう):「1,000円以上1万円未満」の支払いが命じられる刑罰の一つ

②2人乗りをする

2人乗りは基本的に禁止です。
法律違反になり、2万円以下の罰則または科料があります。

ただし、小学校に入学する前の子どもが幼児用座席に乗るのは大丈夫です。

bicycle-traffic-rules_04.jpg

③スマホを見ながら乗る

スマホを見ながらや、通話しながら乗るのは危険です。
片手運転は、バランスを崩してしまいます。

また、注意力がなくなり、安全確認不足になります。

スマホを見ながら自転車に乗った場合、5万円以下の罰金または科料が課せられる可能性があります。

④イヤホンをしながら乗る

イヤホンで音楽を聴きながら乗るのも危険です。
周囲の音が聞こえないため、人や物にぶつかるなど、安全確認不足になります。

イヤホンをして自転車に乗った場合、5万円以下の罰金が課せられる可能性があります。

⑤傘をさしながら乗る

傘をさすと片手運転になり、バランスを崩します。
また、傘で周りが見えにくくなるので、事故の危険があります。

雨の日に自転車を運転するときはカッパを着用するなど、安全運転ができるよう心がけましょう。

自転車に傘を固定できる傘スタンドも販売されていますが、使い方によっては違法となる危険があります。

⑥他人の自転車に勝手に乗る

鍵がかかっていない自転車があっても、他人の自転車に勝手に乗ってはいけません。
他人の自転車に勝手に乗ると犯罪になります。

⑦自転車を好きな場所に停める

自転車は駐輪場に停めます。
駐輪場以外の場所に停めると、その地域の役所が持っていってしまうことがあります。

指定された場所まで行けば引き取れますが、お金がかかることがあります。

日本で危険な自転車の乗り方を繰り返したらどうなる?

日本では、危険な自転車の乗り方を繰り返した人に「自転車運転者講習」をしています。

これらは、「危険な乗り方」です。

  • 信号無視
  • 警報が鳴っているときの踏切への立ち入り
  • 一時停止の標識で停まらない
  • 歩道を走るときのルールを守らない
  • 自転車のブレーキが壊れている
  • 飲酒運転
  • 傘を片手でさして運転する
  • スマホを見ながら運転する など

危険な乗り方をして交通違反になった、または、交通事故を起こした人は、3年以内に合わせて2回以上の違反・事故を起こしたときに「自転車運転者講習」を受けます。

【受講時間・手数料】
3時間 6,000円

自転車運転者講習を受けない場合、5万円以下の罰金を払うことになります。

日本で起こっている自転車事故の件数や傾向も知ろう

日本では自転車の事故が増えています。

令和4年(2022年)のデータによると、死亡や大きな怪我につながる自転車事故の約77.2%は、自動車との事故です。
約52.9%が、道路から出たときに衝突しています。

自転車関連事故の状況グラフ

※参考:警察庁「自転車関連事故の状況」をもとに作成

事故の原因は、自動車にも自転車にもあります。
自転車が一時停止で止まらなかったり、信号を守らなかったりすることが原因の事故も多いです。

また、自転車同士や人とぶつかる事故も多いです。

自転車の事故で死ぬ場合もあります。
その多くが、頭に受けたダメージが原因になっています。
頭を守るために、必ずヘルメットをかぶりましょう。

自転車保険への加入や防犯登録も大切!

自転車で交通事故を起こすと、最悪の場合、人が死んでしまうこともあります。
また、交通事故では、多くの損害賠償責任金※を支払わなければなりません。
※被害者に与えた損害を補償する(つぐなう)ためのお金

自分が持っているお金では払えない金額になることもあるので、自転車保険に入りましょう。
自転車保険に入っておくと、事故が起きたときの賠償金が保証されたり、怪我の治療費を受け取ったりすることができます(保証される賠償金額などは、保険の種類によって変わります)。

また、自転車が盗まれないように、防犯登録もしておきましょう。
防犯登録は、自転車の持ち主の情報を登録するものです。

防犯登録をすると、自転車が盗まれづらくなります。
また、万が一盗まれたときも、見つかれば、持ち主に連絡が来ます。

自転車をもらうときやあげるときには、登録の変更が必要です。

高速道路の案内標識も覚えておこう

まれに、外国人が間違って高速道路に入ってしまい、事故にあうケースがあります。
高速道路に自転車で入るととても危険です。
高速道路の案内標識を覚えておき、間違って入らないよう気を付けましょう。

▼高速道路の案内標識
高速道路の案内標識

自転車以外の乗り物で注意が必要なもの

自転車の他に、便利な乗り物として、オートバイがあります。

オートバイを運転するには免許が必要です。
日本では、オートバイの免許は、16歳以上の人が取得できます。

その他、電車やバスなどの公共交通機関を使うときにも、マナーや注意することがあります。
こちらの記事では、電車、バスの乗り方について説明しているので、ぜひ読んでみてください。
日本の電車の乗り方がわからない!きっぷの買い方や流れを紹介
日本の路線バスの乗り方がわからない!乗り方・降り方・マナーを確認

まとめ:自転車の乗り方にはルールがある!危険な乗り方や事故の傾向を知って安全に

自転車は手軽に乗れる便利な乗り物ですが、交通ルールを守る必要があります。

基本の交通ルール「自転車安全利用五則」は、違反すると罰金や懲役刑になることもあります。

スマホの片手運転やイヤホンをしたまま乗ることや、傘をさした運転も危険なので、してはいけません。

危険な運転を繰り返す運転者は、自転車運転者講習を受ける必要があります。

自転車の事故は増えており、中には死亡してしまったケースもあります。
交通ルールを守り、ヘルメットを着用して安全に走りましょう。

安全のために、自転車保険に入ることをおすすめします。

 

わたしたち JAC(ジャック)について

JAC(建設技能人材機構)は、日本の建設業ではたらくすべての特定技能外国人を支援する組織です。特定技能外国人を受け入れる企業と協力して、みなさんがはたらきやすい仕事の環境をととのえています。

また、みなさんが特定技能外国人になるために必要な試験をおこなっています!

そしてJACには、特定技能外国人に仕事をしてほしい会社から、たくさんの求人のおねがいがきています。

日本の特定技能ではたらきたいみなさんに、職種や希望にあった仕事をご紹介しています!

こまったことがあれば、相談してくださいね!

関連記事