日本の仏教の特徴は?その歴史や世界の仏教との違いも紹介

こんにちは、JAC(建設技能人材機構)の加納です。

日本では、仏教を信仰している人が多いです。

仏教は、日本だけでなく、さまざまな国で多くの人に信仰されています。
しかし、日本の仏教は、世界の仏教と異なる点があります。

「自分が信仰している仏教と違うのだろうか?」と不安に思う人も安心してください。
日本には信仰の自由があり、いろいろな考え方が共存しています。

今回は、日本の仏教の特徴や歴史についてわかりやすく説明します。

仏教とは?

仏教は、釈迦(ゴータマ・シッダールタ)によって始められた宗教です。

仏教が始まったのは、紀元前6世紀頃インドの北東部です。
日本には552年に朝鮮半島から伝わったとされています。
※諸説あります

現在、仏教は日本だけでなく、タイやベトナム、ミャンマーなど、アジア諸国でも信仰されています。

2018年の調査※によると、日本で宗教を信じていると回答した人の割合は36%というデータがあります。
信仰している宗教の割合は「仏教:31%」「神道:3%」「キリスト教:1%」「その他:1%」でした。
NHK「日本人の宗教的意識や行動はどう変わったか」

日本で信仰されている宗教については、こちらもぜひ読んでみてください。
日本で信仰されている宗教は?日本人の宗教に対する考え方や習慣も

実際に仏教の教えを毎日意識して生活している人は、あまりいません。
しかし、仏教の考え方が取り入れられている慣習は多いです。
例えば、次のような慣習があります。

  • 12月31日に寺に「除夜の鐘(JOYA NO KANE)」を鳴らしに行き、煩悩(心を乱す欲望など)を祓う
  • お葬式を仏教のやり方で行う
  • お盆(一時的に戻ってきた先祖の霊を迎えて供養をする行事)に灯ろう流しや盆踊りに参加する
  • 寺で不運や災難を避けるための祈祷「厄除け(YAKUYOKE)」を受ける

日本人が仏教を意識していなくても、日本人の生活の中には仏教が深く関わっています。

日本の仏教の宗派

日本には、仏教の「宗派」がたくさんあります。
宗派とは、仏教の中でも、考え方や儀式が異なるグループのことです。

有名な宗派には、浄土宗、真言宗、天台宗、日蓮宗、禅宗などがあります。
それぞれ違いがありますが、どの宗派も「釈迦の教えに従う」という点では同じです。

日本人でも、宗派の違いを理解している人は少ないです。
そのため、宗派を詳しく知らなくても大丈夫です。

日本の仏教の特徴は?

日本の仏教には、他の国の仏教とは異なる特徴があります。
それが、「神仏習合(SHINBUTSUSHUGO)」です。

神仏習合は、日本に昔からあった自然を大切にする神道※の考え方と、仏教が結びついて生まれたものといわれています。
※身の周りのすべてのものに神が宿っていると考える宗教。

昔の日本では、神道における神様と、仏教の仏様を分けて考えずに、同じものだと考えていました。
そのため、人間だけでなく、動物や植物、山や川にも仏様の心があると考えられていました。

簡単に言うと、日本では「神様」と「仏様」を区別しないで、一緒に大切にするということです。
このように神道と仏教が結びつき、共存している状態が神仏習合です。

神仏習合の例には、次のようなものがあります。

  • 寺の中に神社の建物がある
  • 神社の中に寺の建物がある
  • 神社で仏様をまつる
  • 仏教と神道の両方を信仰する
  • 家の中に仏壇と神棚がある

仏教はインドで生まれ、中国などを経由して日本に伝わりました。
日本に伝わった仏教は、長い時間をかけて日本独自の文化や考え方と結びつき、独特の特徴を持つようになったのです。

日本の仏教の歴史もご紹介

日本の仏教がどのように発展したかをご紹介します。

日本の仏教の始まり

「日本書紀」によると、仏教が日本に伝わったのは552年ですが、現代の歴史学では538年に伝わったという説もあります。

仏教が伝わったとき、日本では、仏教を信じるかどうかで意見が分かれました。
しかし、長い間の争いの後、当時の政治家である聖徳太子が仏教を大切にするように勧めました。
これがきっかけで日本に仏教が広まりました。

仏教の発展

8世紀〜12世紀末頃、最澄と空海という有名な日本の僧侶が、中国で新しい仏教を学んで日本に持ち帰りました。
この頃から、日本の仏教が独自に発展し始めました。

仏教の広がり

12世紀末頃からは、「厳しい修行をしなくても、普通の人でも救われる」という教えが生まれました。
それまで仏教は貴族を中心に信じられていましたが、この教えによって仏教は一般の人々にも広まりました。

仏教と国家による統制

17世紀の半ば、日本では人々は必ずどこかの寺に所属することになりました。
これを「寺請制度」といいます。

しかし、1868年に「神仏分離令」が出され、神道を国家の中心にする政策が進められました。
これにより、寺が壊されたり、寺にあった仏像やお経が燃やされたりしました。

しかし、その後仏教の重要性が再び認識され、少しずつ元に戻っていきました。

戦争中には、国家に尽くすことを美化するために仏教の考え方が取り入れられたこともありました。
しかし戦後は、戦争への協力を反省し、平和や人の命を大切にする考え方に変わりました。
現在の日本では、多くの人が信仰する宗教になっています。

日本の仏教は、時代によっていろいろな姿に変化しながら、今に伝わっています。

まとめ:日本の仏教の特徴は神仏習合!日本ならではの考え方

仏教は釈迦が始めた宗教です。
日常生活で意識していない日本人も多いですが、仏教に関わる慣習はたくさんあります。

日本の仏教には、神様と仏教の仏様を同じものとして考える「神仏習合(SHINBUTSUSHUGO)」という考えがあります。
これは、人間だけでなく、自然の中のいろいろなものにも仏の心が宿っているという考えに基づいています。

日本では、仏教は時代とともに発展してきました。
現在の日本では、信仰の自由が保障されており、人々は自由に宗教を信仰することができます。
日本に来たら、ぜひ自分の宗教も大切にしながら、日本の仏教文化についても知ってくれると嬉しいです。

 

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